発色剤は野菜と唾液に大量に含まれる
「発色剤は発ガン性があるから怖い」なんて思ってる人がいまだに居るわけですが、 それほど怖くもなんともない食品添加物です、たぶん。絶対とはちょっと言えませんが。 確かにニトロソアミン類などの発ガン性物質を生成する原因にはなる(発色剤自体に発ガン性があるかはまだ分かっていない)
発色剤の成分は硝酸塩,亜硝酸塩(有効成分は亜硝酸)だけど、これは野菜や唾液に含まれる。
硝酸,亜硝酸は窒素の酸化物ですが、植物は土壌中の窒素を取り入れて栄養にするので硝酸はけっこう含まれるわけです。
そしてわたしたち人間が野菜などから取り入れた硝酸は唾液から分泌され、
さらに口の中の細菌が硝酸を還元して亜硝酸を発生させる。
だからわたしたちの口の中にはかなり亜硝酸が含まれている。
食肉加工などで発色剤は重要だけれど、製品にはほとんど発色剤は残っていないそうで、
少なくとも唾液に含まれる発色剤よりも、はるかに少ない。
また、発色剤によるニトロソアミン類の生成はアスコルビン酸(ビタミンC)で阻害できるため 発色剤とアスコルビン酸を一緒に添加することでニトロソアミン生成は防ぐことができる。
食品に添加される発色剤は危険で怖いだろうか?
唾液にもかなり含まれているけど危険だろうか?
野菜をたくさん食べると硝酸もたくさん摂取することになるけど危険だろうか?
ハムの製造で発色剤を使うわけ
発色剤はハムの色を鮮やかにしますが、それだけの為に添加する訳ではない。
発色剤の重要な効果はボツリヌス菌の増殖を抑えることで、 発色剤を使わなければ製造における衛生管理がむずかしくなりコストも高くなる。 致死率の高い危険なボツリヌス菌食中毒を防ぐことができるのは大きい。
また、ハムの風味を良くして嗜好性を高めることも知られている。
そういうわけで、色をつけるためだけに利用するわけではないのだ。
安全性を考えても現状危険だとは考えにくい。だから発色剤なんてそれほど気にしなくていいのだ、とわたしは思うよ。
発色剤で色はごまかしちゃダメ?
発色剤で発色させた食肉は、見ため新鮮なように見えるし、しかもその色は長持ちする。 このような理由で、「食肉の色を発色剤(など)でごまかすなんてとんでもない!」と主張する人がいる。 これは正しくもあるが、間違いでもある。
発色剤やその他の添加物を、生の食肉の見ばえを良くする為に利用することは食品衛生法で禁止されているし、 発色剤の使用を許可されているのは、ハム・ソーセージなどの食肉製品、鯨肉ベーコン、魚肉ハム・ソーセージ、いくら、すじこ、たらこに限定されている。 つまり、「生の食肉の色をごまかすのはとんでもない」ため禁止されている。
もちろん違反者がいないとはいえないが、これは発色剤の問題というよりモラルの問題である。
※安全性がどうたらこうたらで発色剤無添加のハムもあるわけだけど、 実際問題として無添加にする意味は無いと思われる。まあ無添加の味が好きならありだけども。 しかし、発色剤無添加を売りにしている商品を見ると、ちょっと不信感が沸く。
※仮に発色剤を非難するならば、その前に野菜の硝酸濃度を下げるよう非難したほうがいいのでは。 肥料が多すぎて窒素が多くなって硝酸摂取がどうたらとか言う問題もあるらしいけれど、詳しくは知らない。 一応参考リンクを挙げておきます。
※わたしもただ色をつけるだけで入れるならちょっと反対するかもしれません。 着色料とかも安全なのを使ってるとは思うけど、それでも得体が知れない気はする。 それほど深く気にはしないけど。
※発色剤が食肉に含まれるミオグロビンと結合すると色が鮮やかになる。 発色剤自体の色ではない。着色料とはまた違う。ミオグロビンによる色の変化もまた別に記事にしたいところ。
※”発色剤”でGoogle検索すると批判的なサイトが多く出てくるので、
発色剤に対する誤解を持っている人はかなり多そうだ。
そのようなサイトでは野菜・唾液に含まれる件について全く触れていなかったり、
ブルーベビー症候群に影響されたと思われる急性毒性に対する批判などもあり信用できない。
ちなみにわたしも昔は発色剤は恐いと思ってたよ、はっはっは。
参考文献
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